ハーブの恵みアロマウォーターの種類や使い方って?厳選おすすめブランド7選をご紹介
アロマオイルや精油(エッセンシャルオイル)などはよく耳にするようになりましたが、アロマウォーターというものをご存知でしょうか。最近ブームになりつつある、限りなく水に近い香りのある天然水のことなんです。今回はアロマウォーターとは一体どのようなもので、何に使えるのか調べていきましょう。
2019年01月07日更新
記事の目次
[1]アロマウォーター(芳香蒸留水)とは
アロマウォーターを使いこなし生活に取り入れていくために、まずはアロマウォーターの基本の情報を見ていきましょう。
アロマウォーターって何からできているの?
アロマウォーターとアロマオイルを混同している方が意外に多いのですが、全くの別物と覚えておいてください。
アロマウォーターは、精油(エッセンシャルオイル)を作る時にできる副産物です。精油(エッセンシャルオイル)は主に水蒸気蒸留で作られ、まずハーブを水蒸気に当てて植物の精油成分を気化させます。
その後冷却することで水溶性と脂溶性の2種類の液体が出来上がります。この抽出方法を「水蒸気蒸留法」と言います。この方法で作られた水溶性の液体がアロマウォーター、脂溶性の液体を精油(エッセンシャルオイル)と呼びます。
そしてアロマオイルとは、精油(エッセンシャルオイル)を肌に直接使用できるように、植物油(キャリアオイル)などで希釈したもののことを言います。
このように、アロマウォーターとアロマオイル(精油)は成分が全く異なるもので、蒸留法で抽出した際の香り付き天然水をアロマウォーターと呼びます。ただ、現在アロマウォーターと呼ばれる物の範囲は広くなっており、アロマウォーターの名で商品として販売されている場合、天然100%ではなく、精製水やアルコールなどが混ざっているものもあります。
フローラルウォーターというのもアロマウォーターと同じで、こちらの方がより天然100%であることが多いので、商品を探すときは役立ててみてください。他にはハイロドゾル、ハーブウォーター、日本語では芳香蒸留水などとも呼ばれています。
アロマウォーターの歴史は?
精油(エッセンシャルオイル)を抽出する際の副産物であるアロマウォーターは、実はそのまま捨てられてしまうことも少なくありません。それほど重要視されていないのが現状です。しかし昔は貴重なものとして扱われ、医療の現場でも使用されていました。アロマウォーターの始まりは紀元前5000年とも言われています。
最初はとても原始的な方法で蒸留が行われて、ローズウォーターと呼ばれていました。アラビア人によって本格的な蒸留技術が生み出されたのは10世紀に入ってからです。その後11世紀に入り、イブン・シーナー医師によって、より現代に近い蒸留法になっていったのです。
13世紀に入るとバラを栽培する文化が始まり、またその頃に「水冷却法」が確立されたため、ローズウォーターがメジャーなものとなっていきます。
その後、ローズ以外のハーブでも作られていき、アロマの世界では1,2の人気を誇るラベンダーウォーターや、ネロリウォーターが生まれました。そしてその人気はどんどん高まり18世紀まで続きますが、精油(エッセンシャルオイル)の方が好まれる傾向になり、アロマウォーターはだんだんと衰退してしまいました。
アロマウォーターと勘違いしやすいのがアロマミストです。こちらはアロマウォーターと違って精油(エッセンシャルオイル)を使用して作られます。
現在も精油(エッセンシャルオイル)の人気は絶大ですが、またアロマオイルの使い勝手の良さなどに注目が集まり、ブームを起こしているのです。
アロマウォーターをおすすめする理由
アロマウォーターの素晴らしいところは、なんと言っても禁忌事項がないところです。水蒸気蒸留で抽出された脂溶性の精油(エッセンシャルオイル)は、妊娠中は使用しない方がいいものや赤ちゃんに使用できないもの、また、刺激が強いので肌に直接塗ることができないものが多くあります。
「天然の成分なのに、どうして体に害を及ぼすの?」と感じる方もいると思いますが、「天然のものは安全」というわけではありません。
その点アロマウォーターは口に入れても大丈夫なほどで肌に直接触れても安全です。なので、赤ちゃんにも希釈することなく使用できます。※また、アロマオイルのように様々な香りをブレンドして使うこともでき、手作りのコスメを作る時にも使用できます。
精油(エッセンシャルオイル)と似た香りで、効能も期待できるのに、アロマの知識がなくても気軽に使用できるので、じわじわと人気が出ているんですね。
※ブランドごとに記載されている取り扱い製品注意事項を必ずお読みになってご使用下さい。
[2]アロマウォーターの使い方
アロマウォーターは様々な使い方ができます。代表的な使用方法を見ていきましょう。
加湿器に入れて使う
加湿器をお持ちならぜひやってみてほしいのがこちらの使い方です。使用している加湿器のタンクに、アロマウォーターを入れるだけの使用方法。驚くほど簡単に使えます。商品やタンクの容量にもよりますが、だいたいキャップ1,2杯程度入れて加湿器のスイッチを入れるだけです。
香りが弱いなと感じたら、アロマウォーターの量を増やしてみてください。逆に、食事中などはほんのり香る程度が好ましいので量を減らしてください。乾燥する時期にお勧めの使用方法です。
ルームコロンとして使う
アロマウォーターをスプレータイプのボトルに入れ、リフレッシュしたい時などに一吹きしてみてください。ルームコロンとしても使用できます。直接お部屋にスプレーして使用することができるので楽ちんですね。精油(エッセンシャルオイル)を加えて、お部屋の殺菌や、消毒の効果を高めることもできます。
さらに精油(エッセンシャルオイル)濃度を濃くしていくとアロマ香水としても使用できます。
化粧水として使う
化粧水やローションとして使うことができます。お好きなアロマウォーター単体でもいいですし、複数混ぜ合わせても大丈夫です。ほのかに香るナチュラルな化粧水となります。
アロマウォーターには抗菌作用、抗炎症作用があるため、皮膚をひきしめて若返らせる効力があります。保湿が足りないと感じた場合には、グリセリンなどを加えて整えると効果が高まります。肌質で見てみると、脂性の方はラベンダーウォーターや、ティートリーウォーターが向いています。
乾燥肌の方はローズウォーターや、ジャスミンウォーターなどが向いています。敏感肌の方はカモミール系のものを使用してみてください。
ヘアケアとして使う
肌に直接使用することができるアロマウォーターは、もちろん髪の毛にも直接塗ることができます。こちらも、単体でもブレンドしても使用できますので、お好きな香りで試してみてください。
その中でも、ネロリウォーターはヘアケア向けの成分が含まれており、髪を洗ったあと、洗い流さないトリートメントとして髪になじませると、ツヤとコシが生まれます。素敵な香りに包まれながらケアができるのが嬉しいポイントですね。また、ティートリー・レモンはリンスとして使用しても良いでしょう。
かぶれや炎症を抑えたり傷口の消毒として使う
肌がかぶれたり、炎症を起こしている時に使用してあげると、症状を抑えて和らげてくれる効果があります。また、軽い擦り傷や切り傷なら、アロマウォーターを直接塗ることで殺菌できます。市販の消毒液は傷口に沁みることが多いですが、アロマウォーターは沁みることなくに殺菌してくれます。
おすすめのレシピは、カモミールジャーマンウォーターとウィッチヘーゼルウォーターを半々に混ぜたものです。そのウォーターをコットンなどにたっぷり染み込ませて、傷口を優しく拭いてください。
マウスウォッシュとして使う
口臭が気になる時はマウスウォッシュとして使用できます。特に効果があるのはティートリー・レモンウォーターとペパーミントウォーターで、単体でもいいですし、混ぜ合わせてもいいのでそのウォーターで口をゆすいでみてください。口臭予防、口内殺菌ができ、虫歯予防も期待できます。
手作りコスメの材料として
アロマウォーター単体で様々なものに使用できることが分かりましたが、他の成分と混ぜ合わせることでフェイスクリームや、リキッドファンデーションなどを作ることができます。用途に合わせて選んでみてください。
[3]アロマウォーターの選び方
人気が出てきているアロマウォーターは、最近ではたくさんのブランドが出していて種類も豊富です。実際自分で選ぶときは何に使うのかをよく考え、これからご説明するようなことに注意して買うようにしてください。
植物の学名がわかるものであること
パッケージやボトルに、ちゃんと植物のラテン語の学名が明記されているか確認してください。学名があることで、天然の成分が使用されているかがわかります。
100%天然のものであること
水蒸気蒸留で抽出されたもので、化学物質などの添加物がないことを確認しましょう。たまに保存性を高めるために、エタノールなどが含まれていることがあります。お肌や髪の毛に直接塗る場合は特に天然100%であることが大切ですので注意してください。
オーガニック で栽培された植物であること
残留農薬などの危険から守るために、その植物がどのように育てられたかも重要になります。いいアロマウォーターは無農薬、オーガニックで栽培された植物を原料としているので、そこまで注意して選んでみてください。
[4]代表的なアロマウォーターの種類
アロマウォーターには様々な種類があります。そしてアロマウォーターにも酸性とアルカリ性があり、それによって使用目的が変わってきます。種類ごとに香りも違いますし、効能も変わってきます。自分が好きな香りや求めている効果によって使い分けることができれば、更にアロマウォーターを楽しむことができますよ。それでは代表的なアロマウォーターをご紹介します。
ヘアケア向き
酸性よりであるアロマウォーターはキューティクルを引き締めてさらさらの髪の毛を作ってくれますので、ヘアケアに使用してみましょう。
■ティートリーレモンウォーター
リフレッシュな香りが特徴のティートリーレモンウォーターは、抗炎症作用、殺菌作用にすぐれています。免疫増進効果も期待できますので、うがい用に使用しても良いです。
■ネロリウォーター
シトラスのラグジュアリーな香りが漂う上品なビターオレンジの花から抽出されたウォーターです。髪を洗ったあと、ネロリウォーターを付けてそのままタオルドライをすると髪に栄養を与えます。ホホバオイルを少量まぜると、寝癖直しとしても使用できます。
■ローズマリーウォーター
ハーブのさわやかな香りが漂うウォーター。脂性肌にも向いています。普段お使いのシャンプーに加えて使用すると汚れが良く落ち、ふわりと香るシャンプーへと生まれ変わります。
ヘアスプレーとして直接使用しても良いです。
化粧水向き
アルカリ性が高いものはお肌にもマイルドに浸透しますので、特に敏感肌の方などは化粧水として使用してみてください。
■カモミールローマンウォーター
ほんのり優しい柔らかいかおりのカモミール・ローマンウォーターはアレルギー、荒れた肌
敏感肌の調整に使用できます。アトピー肌の方などはお風呂あがりにスプレーしてみてください。
■ラベンダーウォーター
ラベンダーは古くから利用されている歴史あるアロマです。炎症抑制作用、鎮静作用のほか、殺菌作用もありますので傷口に使うこともできます。日焼けをした時などラベンダーウォーターを塗ると落ち着きます。
■ローズウォーター
甘く情熱的な香りがするローズウォーター。乾燥肌のスキンケアにおすすめです
また、ローズには精神を落ち着けてくれる効果もあります。
■ゼラニウムローズウォーター
ゼラニウムローズウォーターの香りはフローラルでローズに似ています。乾燥肌の方も、脂性の方も使用できるオールラウンドウォーターです。ローズウォーターと混ぜ合わせると、敏感にも効果的になります。
[4]アロマウォーターおすすめブランド7選
様々なブランドからアロマウォーターが出ていますが、特に注目を集めているおすすめブランドをご紹介いたします。
ケンソー
出典 ケンソー
■価格:2,200円
■容量:200ml
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国産ハーブが安心の「KENSO」はプロの間でも使用されているアロマウォーターです。無農薬のオーガニック栽培のハーブだけを使用し、水にもこだわり蒸留されています。31種類ありますのでお気に入りがきっとありますよ。
florihana
出典 florihana
■価格:HPを参照
■容量:100ml~1000ml
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セラピストに絶大な人気を誇るブランド「Florihana」のアロマウォーターは全て有機栽培の植物から作られているこだわりの商品です。種類も豊富に取り揃えていて全26種類のラインナップです。自分だけのブレンドウォーターを作るのもいいですね。また、容量も100ml~1000mlまで揃っているので用途に合わせて大きさも選びやすいです。
アン・ドートル・テルム
出典 アン・ドートル・テルム
■価格:1,300円/3,700円(税抜)
■容量:30ml/100ml
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モロッコ生まれのナチュラルスキンケアブランド、アンドートルテルムのアロマウォーターは、ローズウォーターネロリウォーターの全2種類。こちらのアロマウォーターは蒸留水を作るためだけに花を贅沢に使用しているので豊かな香りを楽しめます。
サンタマリアノヴェッラ
出典 サンタマリアノヴェッラ
■価格:HPを参照
■容量:250ml/500ml
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ルネッサンス発祥の地、フィレンツェ発のサンタ・マリア・ノヴェッラは多くの著名人に愛される伝統的なフレグランスブランドです。そんなサンタ・マリア・ノヴェッラから発売されているのは、全6種。伝統レシピに基づいたオリジナルの香りはまさに「癒しの芸術品」です。
SHIGETA
出典 SHIGETA
■価格:3,456円(税込)
■容量:100ml
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ホリスティックビューティーコンサルタント、CHICO SHIGETAプロデュースのパリ生まれブランド”SHIGETA”は2007年に日本に上陸して以来、多くの人々に愛され続けています。SHIGETAから販売されているAW ローズウォーターミストは化粧水としての使用がおすすめです。
ニールズヤード
出典 ニールズヤード
■価格:3,400円(税抜)
■容量:200ml
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お馴染みニールズヤードからは、英国ビューティアワード受賞のローズウォーターをはじめ、オレンジフラワーウォーター、パルマローザウォーター、フランキンセンスウォーターの全4種類がラインナップ。肌質別に選択できるのが嬉しいですね!
生活の木
出典 生活の木
■価格:1,404円~(税込)
■容量:100ml
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安定の人気を誇る「生活の木」からは7種類のアロマウォーターが販売されています。その中でも、ローズウォーターだけで3種類もあるので店舗へ足を運んで香りを嗅ぎ分けてみると新たな発見があるかもしれません。
[5]素敵なアロマウォーターライフを!
禁忌がなく使いやすいアロマウォーターは香りを楽しむだけでなく、精油(エッセンシャルオイル)のように体や心にも良い効果を与えてくれます。使用方法も多岐にわたりますので、自分の好みのものを自分の好きな時に取り入れて、日常に花を添えてみてはいかがでしょうか。きっと心が豊かになりますよ。
※アロマオイル(精油/エッセンシャルオイル)を使う際の注意点
アロマオイルは医薬品ではないため、「治療」できるものではありません。ここに掲載されている内容は精油の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。症状がひどい場合は医療機関を受診することをおすすめいたします。実際にアロマの香りに癒されるという方はたくさんいます。自分の体の状態や気分に合わせて上手に取り入れてくださいね。